大家好!チュウコツです(@chukotsu_twitter)
「中国語は発音が全て」と言われているほど、中国語を習得する上で発音は超重点課題ですね。
僕は今現在(2019年6月)で中国語の勉強を開始して、4年が経ちましたが今でも発音は意識しながら勉強しています。
まだまだ自分の発音は上手いと思いませんが、それでも仕事上では問題なく中国語を使え、(たまーに)中国人から発音を褒めて頂けることもあります。
そんな発音の上達に必要なのが、発音に特化した参考書です。
でも、発音の参考書だけでもたくさんの参考書があり、どれを手にとっていいか分からないですよね?僕もネット上で色々と口コミをみたり、本屋さんで立ち読みしたりしながら悩みました^^;
今回は、発音特化型の参考書の中でも有名な「紹文周の中国語発音完全マスター」がどんなもんか?発音の上達に効果的か?買うべきか?という視点で僕なりにご紹介したいと思います!
それではどーぞ(*゚ー゚)!
▼「一番おすすめの発音本は?」中国語発音本のランキング記事はこちら

紹文周の中国語発音完全マスターの概要
発音特化型参考書の中でも、ネット上でよく見かけ、Amazonの「中国語売れ筋ランキング」でも上位にランクインしている本書。
いったいどんな内容なのでしょうか?
コンセプト
- 10時間で発音のすべてがわかる!
- この1冊で発音のすべてがわかる!
- 図とイラストで発音を完全マスター!
- 付属CDを使って正確な発音を習得!
筆者の「紹文周さん」は日本で30年以上、中国語の公開講座を行い、その経験を通して本書を作り上げています。
筆者は本参考書内でこう言っています、
日本において30年以上、中国語の公開講座を行ってきました。講座の授業は10時間程度です。この短い時間の間に、たとえ初心者であっても、中国語の発音をマスターされる方が大勢いらっしゃいます。特徴をしっかり把握し、練習方法さえ間違えなければ、中国語の発音は決して難しいものではないのです。
中国語教育のプロで30年以上も実績を残されている著者が、これまでの公開講座を通して、日本人の発音習得のためにまとめあげたのが、この参考書です!
噛み砕いて言うと、「中国語発音講座のプロが、初心者向けにイラスト・写真・音声を使い、発音を10時間程度でマスターさせる」と言った感じでしょうか。
付属CD1枚:全99トラック「合計1時間7分」
全体感
参考書内の各内容はこんな感じです!
「ピンインとはなんぞや?」から「母音・子音別のポイント」、「音の区別(anとangの違いなど)」「単語の発音(第一声+第二声などの二音節単語の発声)」などと、発音に関することはこの参考書1冊ですべて網羅されています!
僕個人のおすすめとして、「発音の特徴と習得のコツ」内にあった、「漢字音を早く習得する方法」の紹介はとても参考になりました。
ここにあった、「発音を完全に習得する手順」は、シンプルながらにも内容が整理されていて、これまで闇雲にやっていた発音練習を見直すきっかけを与えてくれました。

良いところ
- 基礎「各母音・子音」が1ページを使い分かりやすく説明
- イラストと画像を使ったポイント説明
- 各母音・子音ごとにCD (音声)トレーニング徹底
- 単語の発音練習が徹底されている
さすが人気参考書だけあって、全体的にとても見やすく・分かりやすく発音が説明されています。

上の画像は、母音の「e」の説明です。
見ていただいて分かるように、文字がめっちゃ少ないですよね!笑
発音の説明には本当に最低限の文字しか使われていません。
勉強する人にはとても入りやすくて、最初のストレスと言いますか抵抗感がかなり低減される作りになってます。
そして、説明の大半には「イラストや写真」が使用されています。
イラストや画像を使い、ひと目でそのポイントをつかめるような内容になっているんです( ・`ω・´)キリッ!

各発音のポイントを学んだ (インプット)あとは、目標とされる見本音声を真似ながら発声練習 (アウトプット)が必要です。

本参考書には、各母音・子音ごとに多くの音声が用意されています。
上の図は三重母音「uai」の説明ページの一部ですが、この「uai」だけでも四声を含めた全16回の音声が収録されています。
① 第一声から開始 第二声 第三声 第四声
② 第二声から開始 第三声 第四声 第一声
③ 第三声から開始 第四声 第一声 第二声
④ 第四声から開始 第一声 第二声 第三声
こんな感じで、全部で「uai」が16回繰り返されます!
各母音・子音ごとにこれだけ多くの音声が用意されているので、当然発声練習には最適です。
音読、オーバーラッピング、シャドーウィングなど、自分にあった発声練習に使えます。
※おすすめの使い方は後述。
これら基礎「各母音・子音」の詳細説明が、第1章「発音の基礎」として説明されたあと、第2章「単語の発音」では、二音節の単語の発声練習が徹底されています。
各音節数別の単語はこんなイメージです。
中国語の単語
単音節 (一音節) 水 “みず”
複音節 (二音節) 汽水 “サイダー”
(三音節) 自来水 “水道水”
中国語の単語は圧倒的に「二音節」が多いです。
第2章では、第1章で学んだピンインの基礎を使って、実際にある二音節の単語の発声練習が手厚くされています。
2文字からなる、二音節単語の声調の組み合わせは、全部で16パターンあるのですが、各パターンごとに1ページを使い、発声練習が用意されてるのです!
本参考書は、発音を習得するために、基礎からとても手順良く発音内容と練習が網羅されているのが個人的なおすすめポイントです!
悪いところ
僕個人の主観となりますが、本参考書を使用してみた上での悪い点・不満足な点をあげると、
- 子音の発音ポイントが全体的に分かりにくい。
この一点だけですかね( ゚Д゚)
中国語の子音は唇・歯茎・舌などを使い音を出すと言う複雑な発音です。
それに加え、口の形や息の吐き方などが加わりより複雑さを増します・・・(>_<)
これら子音の発音ポイントを、活字とイラストだけで説明するのはちょっと難しいですね。

本参考書でも子音のポイントは、①舌尖の場所 ②無気音と有気音の区別 とし、上のイラストのように、舌尖の場所を最初に説明してくれています。
複雑である舌尖の位置や当て方、息の吐き方などは、人によってはポイントをつかみにくいかもしれません。
例えば、子音【zh】の発音ポイント
【zh】:舌尖を上の歯茎より少し奥のところにつけ、あごを下に引き、声を抑えるようにして「チ」を発音する。
この活字と参考書内にあるイラストを見ただけで、すぐ明確に子音【zh】のポイントを理解することはちょっと難しいかな・・・。僕個人的には少し分かりにくかった。
しかし、発音練習の量をこなして、自分なりに発音のポイントを解釈した後に本参考書を読み返してみると、「なるほど!」と思える箇所が多々あります。
本参考書の内容が悪いと言うのではなく、参考書&CDができる限界のようにも感じます。
紹文周の中国語発音完全マスターの使い方
「紹文周の中国語発音完全マスター」を使った、中国語の発音を習得するための僕なりのおすすめ使い方をご紹介します。
- 第1章「発音の基礎」を精読・ポイント理解
- 第1章「母音・子音p12〜81」を音読
- ②をオーバーラッピング
- ②をシャドウイング
※勉強方法の詳細は別記事にまとめます!
ここではまず使い方のポイントを参考にしてみて下さい。
先ずは、「第1章発音の基礎」を読み込み、それぞれ発音のポイントを頭に入れ、理解することが大切です。
第1章の中でも「発音の特徴と習得のコツ (p5〜9)」は、発音を習得する上で大切な内容が短くまとめられています。
これらを最初に理解しながら、それぞれ発音練習に進んでいくことで、より早い発音習得につながるので必読ですよ!
そのあとは、「母音・子音p12〜81」の各発音ポイントがそれぞれ1ページごとにまとめられているので、読み込んで下さい。
「母音・子音p12〜81」は下記10つに分類されています。
1. 母音「単母音」
2. 母音「二重母音」
3. 母音「三重母音」
4. 母音「n・ngを使った発音」
5. 子音「唇音」
6. 子音「舌尖音」
7. 子音「舌歯音」
8. 子音「そり舌音」
9. 子音「舌面音」
10.子音「舌根音」
この10分類をいきなり全部読み込むよりも、1分類ごとに分けて次のステップに進むことをおすすめします。
いきなりこの「母音・子音p12〜81」を全て読み進めていくと、習得する前に発音勉強が嫌になってしまうからです。
「読み込み・ポイント理解 (インプット) → 発声練習 (アウトプット)」のサイクルをできるだけ小さくする事で、語学勉強のモチベーションも保ちながら一歩一歩着実に前進することができます。
次に音読に入ります。
音読は参考書のピンインを見ながら行って下さい。
各ページの下部に「CDトレーニング」のピンインがあるので、それらをまとめて音読していきます。

音読を一通り終えたら、次はオーバーラッピングです。

参考書を見ながら、中国語の音声と同時に自分で発音してみます。
音声:yōu yóu yǒu yòu
自分:yōu yóu yǒu yòu
このオーバーラッピングがスムーズにできるようになったら、次はシャドウイングです。

シャドウイングは参考書を見ずに、音声だけを聞き、その音声に少し遅れて自分で発音します。
音声:yōu yóu yǒu yòu
自分: yōu yóu yǒu yòu
音声だけでは難しい場合、参考書を見ながらでもいいので、“音声を真似しながら追う”という点を意識しながら発音して下さい。
これら「音読」「オーバーラッピング」「シャドウイング」の一連のアウトプット練習は、リスニング力とスピーキング力の両方を鍛えてくれます。
先ずは第1章「母音・子音p12〜81」だけで問題ないので、ここを毎日継続して、1ヶ月積み重ねると、発音の基礎力が格段に上がります!
紹文周の中国語発音完全マスターは買いか?
はじめての発音特化型の参考書として、超おすすめします!
「良いところ」でも触れましたが、超絶読みやすい、ポイントが明確、発音に関する点が全て網羅されている点が主な理由です。
初心者の方が、最初に手にする発音参考書としてとてもおすすめしたです。
ただ、僕個人の意見ですが「10時間で中国語の発音をマスターする」と言うよりも、「10時間で中国語の発音を理解する」感じの参考書と思います。
発音勉強に限らず、語学習得は毎日の継続した積み重ねが欠かせません。
本レビューがあなたの中国語学習のお役に立てたらとても嬉しいです。
▼「一番おすすめの発音本は?」中国語発音本のランキング記事はこちら

それではまた
那我们下期再见!
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