みなさん、こんにちは。
嫁氏です。
この記事は私が書いています。
私のプロフィールはこちらの記事をご参考ください。
中国語を学習している方の中で中国語教室に通っている人はとっても多いです。
しかし、お金を払って通っている割には理想的な結果を得られていないという声もよく聞きます。
「わりと長い間通っているんだけど、イマイチ効果が感じられないんだよな」
「授業はまじめに取り組んでいるのに、なかなかレベルが上がらないの」
「同じ時期に入ったあの人は、もうはるか先に進んでいるのに」
こんなことを感じたことがあるあなたに、今日は「中国語教室に通って最大限に効果をあげる方法」をご紹介します。
あたなが毎回、真面目に授業に取り組んでいるにも関わらず、語学力が伸びない原因は、
「予習」
にあります。
言い換えると、「予習」に重点を注いだ学習スタイルに変えることで、中国語力を飛躍的に伸ばすことが可能です。
「予習はしているから大丈夫だよ」
と思った方!実は予習に対する根本的な考え方が間違っている可能性が高いです。
この記事を読むことで、
- 予習がなぜ中国語力アップに効果的なのか?
- 予習を重視することで結果がどう変わるのか?
が理解できるだけでなく、具体的な方法を知っていただくことで、次からの予習をうまく組み立てることができます。
もくじ
「復習」文化だからこそ、差がでるのは「予習」
日本は圧倒的な「復習」文化ですね!
日本は復習主義なので、私たちは子どもの頃から「ちゃんと復習するように」と言われて育ってきました。
事実、「中国語」「復習」で検索すると2,880,000件のサイトがヒットするのに対して、「中国語」「予習」で検査するとヒットするサイトは928,000件と3分の1に。一気に減少します。※2020年4月時点
自然と復習の方に時間を割くスタイルが出来上がってしまい、そのしわ寄せとして「予習」に割く時間が短くなってしまうという状態になります。
一日24時間、限られた時間の中で何でもかんでも同じように時間をかけるのは無理ですから。
外国語の学習は「まっさらな場所にゼロから知識を入れていく」「大事なポイントをまず見つける」ところからスタートです。
このような部類の学習は、復習よりも予習に力を入れることで効果アップが見込めます。
大人になってからの学習、お金を払って外に習いにいっている学習はなおさらです。
中国語学習に関しては「復習」よりも「予習」を重視した学習プログラムを組むと、それが「効果の差」に直結するのです。
効果的な予習にするためには時間と質を重視すべし
では、具体的にどのぐらいの割合で時間を割いたらよいのでしょうか?
時間
私がおすすめする目安は、
1回の授業時間が【60分】なら、
- 「予習」→ 120分(2倍)
- 「復習」→ 60分
です。
予習にかける時間は、少なくとも授業時間の2倍を目安に設定します。
内容
次に、予習する内容を見ていきましょう。
- テキストの新単語→意味を調べる
- 長文→目を通して内容を把握する
これすらやっていない人は今すぐ中国語教室通いをやめた方がよいです(笑)
- 新単語には出てこないが本文中に知らない単語がある→ピンインをふって意味を調べる
- 音声CDを聴いて本文を目と耳で追っていく。
ここまでは最低限の予習としてやっておきたい内容です。
そして、さらにやっていただきたいことがあります。
- 新しい文法の解説部分を事前学習して理解する
- 練習問題をすべて解いておく
- 次の章も予習する(ひとつ先の章まで予習しておく)
ここはかなり時間(労力)がかかるところではありますが、実のところ一番大事なところでもあります。
ポイントは、「自分が授業をする気持ちで前のめりになって予習する」ということです。
「次の章も予習する」については前に進みすぎでは?と思う人もいると思います。しかし、これがまた大きな意味を成します。
中国語のテキストは関連する文法を連続して学習する設計になっています。
一歩先の情報を概要だけでも把握することで、「後々こういった展開になるのだ」と発見があり、学習中の章を見ただけではいまいち理解できなかったことも、わかるようになることが少なくありません。
どうせすぐに学習することになる内容。少しでも早く触れておくことで、心理的ハードルも下がりますよ。
こうやって予習に「目的」を持つことで「質」の向上が可能になります。
キモは3割の疑問
予習で触れるものは初めて学習する内容ですから、全部が全部、理解できるということはありません。
しかし、「全部理解できない」ということもありません。
テキストの章立ては徐々にレベルが上がっていくつくりになっているので、前の章までの力で取り組めばだいたい7割から8割は理解できます。
逆に言うと、どれだけ優秀な人でも2割か3割ぐらいは疑問が残ります。
「これはなぜこの語順になるのだろう?」
「前に同じような動詞を習ったけど、両者の違いがわからない」
「ここに”都”が入っているのはなぜなんだろう?」
このような「3割の疑問」に対して、授業を使うのです。
さらに言うと、授業の前にこの「3割」をいかに明確にするかが、中国語教室に通って得られる効果を決定づけるということです。
なぜなのでしょうか?
その理由を説明していきます。
授業は「確認」の場
中国語教室に通ってぐんぐん伸びる人とそうでない人の違いは、授業の使い方にあります。
「予習」に深さがある人は、授業の役割が自ずと大きく変わってきます。
具体的に見ていきましょう。
AさんとBさんは同じ中国語教室に通っています。担当の先生も、使用しているテキストも同じ。
Aさんは予習をさらっとしかしません。
「時間がないから新単語一覧に載っている中国語の意味を調べていくだけ。その分、復習は真面目にやる派」
授業は誰よりも真面目に受けるAさん。
いつもと同じように新しい文法や単語との組み合わせや例文を次々とホワイトボードに書いていく先生。
わかりやすい説明で「なるほど!」の連続。
60分の時間の中で、先生のスピードに必死についていき、なんとかギリギリ全ての例文をノートに書き写すことができました。
家に帰ってひとつずつ復習をします。
「授業の内容が濃すぎて、復習は時間がかかるのよね」
このスタイル、授業中は必死になって勉強しているような気になるのですが…
残念ながら、これは中国語を「学習」しているのではなく、中国語の授業を「聴いて」いるだけです。
向こう側から大量に流れてくる情報、新しい知識を一方通行で受け取っているだけなので、いざ復習しようとすると、どこが大事なのか自分でわからなくなり、とりあえず全部復習するので結果的にかなりの時間がかかります。
60分の授業の復習・整理に倍以上の時間がかかったりします。
Aさんの場合、中国語教室の授業は「インプットの場」になってしまっているのですね。こういった人は多いです。
かわってBさんは、予習にしっかりと時間を割きます。
新単語の意味だけでなく、本文内にもわからない単語があればピンインをふり、全体を通して書かれている内容が理解できるまで何度も読みます。
これはチュウコツでもよく取り上げられている「精読」ですね。とても大切な勉強方法です。
文法の解説部分や、練習問題も一度自分でやってみます。
練習問題をやってみると、「この章で重要な部分」が見えてきます。授業ではきっとここが強調されるな、という予想もできるようになってきます。
ひと通り終わらせて、気になった部分やどうしてもわからない部分をメモします。最後に次の章も軽く予習して、Bさんの「準備」は終わります。
授業当日は、先生が書いた例文を書き写しながら「よし、この理解であっていたな」「こういう使い方があるのか、おもしろい!」と、探究心をもって授業に臨むことができます。
予習をしっかりしているおかげで授業の内容に興味が持てるようになり、事前に理解が進んでいるところはスピードをあげて進めることができます。
人は「面白いから」興味を示すのではなく、「知っているから」興味を示す傾向があると言われています。
さらに、自分が疑問に思っている部分にきたら、授業を止めて質問します。こうやって、自分が疑問に思う部分、不得意な部分に時間を割くことができます。
このような授業は「疑問の解決」に重きを置けるということがおわかりだと思います。
Bさんは「授業を2回受けている」と言います。
「1回目の授業は自宅で、自分で。2回目はお金を払ってプロから受け、そこでしか解決できない内容に注力します」
つまりは、Bさんは授業を「確認の場」として活用しているのですね。
これこそが、同じ中国語教室、同じ先生、同じテキストなのに、語学力の伸びにぐんぐん差が出る理由なのです。
先生のやる気アップで授業の密度がかわる
予習をしっかりすることで得られる大きな副次効果があります。
それは先生のやる気です。
もちろん相手はプロなので、どんな生徒でも同じ温度で引っ張っていってくれます。
しかし、先生も人間。
しっかり予習をして理解度を上げて臨むと、それは先生にも伝わります。
「わかる」からこそ疑問が生まれる。その場で質問をする。授業全体が生き生きする。語学力もぐんぐん上がる。先生も魂に火がつく。より責任を感じて、素晴らしい授業をしてくれる。
という素敵な循環が生まれます。
そりゃ、先生だってお金をもらって生徒を教えるわけだから、誰に対しても100点の気持ちで授業を展開するでしょう。
しかし、ぶっちゃけたところ「いまいち伸びない生徒」よりも「日に日に伸びる生徒」の方が教えていてテンションあがりますし、「予習してバンバン質問してくる生徒」の方が無意識のうちにエネルギーを注いでしまうのも事実。
先生から見ると、予習の力の入れ具合は生徒によって一目瞭然だそう。
毎回、力を込めて予習をしてくるイメージが定着すれば、先生側も「この生徒の場合は気合い入れて準備しないとな」と身が引き締まります。
その観点から見ても、オンライン・オフライン問わず担当の先生は固定するようにしましょう。より効果が表れます。
こうやって双方向から授業の質が上がっていきます。このサイクルができた頃、すでにあなたの中国語力は勢いよく伸びているはずです。
予習の流れを受けた効果的な復習方法
「予習が大事なのはわかったけど… 復習もしないといけないから時間ないな」
と感じる人もいると思います。
時間が限られた中、両方を同じ温度でやるのは無理があります。そこで私は、「予習」に注力した分、「復習」は軽めにします。
軽めにするといってもただ単に時間を短くするだけではなく、目的をしぼるということです。
先ほど、Bさんの例をお話ししました。
自宅での予習→1回目の授業
中国語教室→2回目の授業(疑問点の確認)
という役割になっていますが、復習はこの「疑問点の確認」を軸に、新しい気づきに限定して行います。
全てを復習しようとするから時間がかかるのです。
方法として、私は授業用のノートとは別に「まとめノート」というものを作っていました。
授業用のノートには、授業中に書き写した大量の例文や文法解説、新単語とその説明かずらっと並んでいます。予習で出てきた疑問と、授業中に解決したその答えも載っています。
決してきれいではありません。しかし、私は「内容を腑に落ちるまで理解する」と「ノートをきれいにまとめる」は同時に行いませんでした。行えませんでした。授業中は前者に注力します。
なので、ほとんど走り書きですし、矢印などの理解のための目印も至る所にあります。
それを「まとめノート」に取捨選択しながら書き写すのが私の復習でした。
まとめノートに書く内容は、極力ポイントをしぼっていました。
- 重点の文法+例文
- 予習で出た疑問に対する答え
- 新単語の中で使い方が自分のイメージと違っていたもの
- 理解はしたがあと一歩整理が必要なもの
さらに意識していた点として、
- 完全に理解している単語は書き写さない
- 例文の数は極力減らす
です。
そうすることで復習のポイントがぐっとしぼられます。
テストや検定のときに後から見返すのはこの「まとめノート」でした。
授業用ノートはバンバン使って、使い終わったらバンバン捨てていました。
逆に言うと、内容がしぼられていないノートは後から見直すときにも効率が悪くなり、結果として活用しにくくなります。不必要な情報は極力捨てることです。
「予習」をしっかりしていないと、授業で初めて頭を動かして読むということが多くなります。自分の中で定着する前に授業が終わるため、復習のときに「念押しでもう一度やっておこう」という心理が働きます。
逆に予習のときにしっかりと頭で考えることで、授業で再定着する流れになります。
そうなると、
「これはもう理解できているから大丈夫。次。」
という具合に、「やらないと不安症候群」が発症しづらくなります。
結果、復習が短い時間で終えることができます。
「わかる」は自信につながる
予習をしていると授業中も問題をとくスピードが速くなります。
予習をしているので当然といえば当然です。
授業中に「では、例文をひとつつくってください」と先生からいきなり言われても、焦らず大抵は答えられます。
予習をしているので、大体の答えは用意できている状態です。
事前にやっているから当然といえばそうなのですが、この「わかる」という感覚が自信につながります。
わかることが多くなると、「いつあてられても怖くない」という思いを通り越して「もっとあてて」という気持ちになることもあります。
こうやって授業が楽しくなってくると、中国語のレベルアップがぐんと加速します。
これは、私の実体験としても自信をもって「その通り!」と言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後にポイントをおさらいします。
結論:中国語学習は「予習」に注力すべし!
- 予習にかける時間は授業時間の2倍が目安
- 自分で1回目の授業をする気持ちで
- 授業は確認の場として疑問点を事前に整理
- 復習はポイントをしぼって短めに
- 先生のやる気もアップで相乗効果
時間がなくてついつい後回しになってしまう「予習」。気がつけば授業直前で、新単語だけ急いで辞書を引いて調べる。授業同日はいっぱいいっぱい。それを補うかのように必死に復習をする。
私は中国語教室に通い始めてしばらくの間、お恥ずかしながらこんな感じでした。
そこで思い切って予習重視の学習スタイルに切り換えたところすぐに効果が表れ、その後は授業が楽しみになり、学習に勢いもつきました。
結果、中国語学習を開始して1年3カ月という期間でHSK6級に合格することができました。
中国語教室に通っているのになかなかレベルが上がらないという方はぜひ試してみてくださいね。
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